京都の児童公園の記憶
Murasakino-Yanagi Park


 紫野柳公園
(むらさきのやなぎこうえん)
所在地: 京都市北区紫野上柳町49,京都市北区小山下初音町8
公園種別: 街区公園
開園面積: 2928㎡ ※現在の面積と違う可能性もあります。
設置年月日: 1935(昭和10)年5月14日
   ※公園名から設置年月日まで京都市情報館「京都市の公園一覧」(2024年3月31日現在)参照。

国土地理院・2020年9月8日の空中写真

2025

(c)OpenStreetMap contributors 2025年11月現在の地図を加工
2025年11月現在の配置

すべり台1(金属製)
すべり台2(コンクリート製・幅広・小)
シーソー×2
ブランコ(2連)
ジャ…ジャングルジム
 ※ジャングルジムに隣接した砂場あり
ど1…動物の象形遊具(半球型・カメ)
ど2…動物の象形遊具(半球型・ゾウ)
ど3…動物の象形遊具(半球型・ウサギ)
ど4…動物の象形遊具(カバ)
コ…コンクリート製遊具(トンネル)
A…ラジオ塔
B…石碑「区画整理之碑」
C…石碑「池田新兵衛・舩越嘉右衛門顕彰碑」
砂場
藤棚
地…地蔵堂
水1…水栓柱
水2…手洗い場
…トイレ


(2025年11月) 中央南から北西方向 手前にトンネル遊具

(2025年11月) 象形遊具(カバ)


(2025年11月) 藤棚の奥に象形遊具 右奥はシーソー

(2025年11月) 象形遊具(カメ)


(2025年11月) 象形遊具(ゾウ)

(2025年11月) 象形遊具(ウサギ)


(2025年11月) ジャングルジム 北の方向

(2025年11月) シーソー、右奥にすべり台(小) 南東方向 


(2025年11月) ラジオ塔

(2025年11月) 左は区画整理碑、右は池田・舩越顕彰碑




北大路通と堀川通の交差点から北東約400mに位置し、紫野宮西公園と並んで北区最古の公園です。東西に細長く、古い遊具や遺構が残る、土木学会選奨の「戦前竣工の京都市児童公園群」13公園のひとつです。この細長さもあってか、憩い、遊び、歴史を味わうなど、移動することで公園の様々な面が垣間見えます。

コンクリート製のトンネル遊具は古いものと思われ、姉坊城公園春栄公園、六条院公園にも現存します。ジャングルジムは細いすべり台が出ており全体としてゾウのような形をしていますが、これも今は希少で、撤去される例が相次ぐ中で他には中ノ坪公園には現存しているようです。半球型の象形遊具(カメ、ゾウ、ウサギ)は岩倉南公園にもいます。

京都にはいくつかのラジオ塔が現存しますが、ここのは塔自体は小さいものの、ベンチ状の大きな構造物を含めて残されているのが特徴です。2つの石碑は区画整理に関するものらしく、約100年前、この公園ができる直前のこの地域の歴史を伝えています。

藤棚の西にはかつてちびっこプール(1973年度開設)がありましたが2007年頃までに撤去され、その跡に象形遊具(カバ)、スプリング遊具(カメとオートバイ)が置かれました。その後カメは2016~2017年頃に、オートバイは2018~2019年頃になくなっています。すべり台(小)の北には枠だけの遊具(中堂寺公園などと同じもの)がありましたが、2015~2016年頃に撤去されました。高い方のすべり台としては西のシーソーの東隣にコンクリート製のものがありましたが、2023~2024年頃にブランコの東隣に移って金属製に代わりました。


(参考資料・参考サイト)
京都市発行の公園関係資料、住宅地図、国土地理院地図・空中写真
OpenStreetMap、Google ストリートビュー、Google Earth
関西エリアの土木遺産
Wikipedia(紫野柳公園ラヂオ塔)
フィールド・ミュージアム京都(2014年調査・洛北中部五地区土地区画整理碑)
フィールド・ミュージアム京都(2014年調査・池田新兵衛・舩越嘉右衛門顕彰碑)
むらさきスタイル
日常旅行日記(2016年)
キタキタ!(2022年)
キタキタ!(2024年)
BESANの歴史探訪(2023年)



文章の記述日:2025年11月12日
京都の児童公園の記憶
Webmaster: Sari_phil
Copyright (c) Sari_phil All rights reserved.