京都の児童公園の記憶
Yosei Shiei-Jutaku 12


 養正市営住宅12棟
(ようせいしえいじゅうたく12とう)
所在地: 京都市左京区田中馬場町
面積: 約4000㎡
   ※京都市が管理する公園とは別のもので、名称も所在地も面積も当サイトによる推定です。

国土地理院・2020年8月19日の空中写真

2025

(c)OpenStreetMap contributors 2025年11月現在の地図を加工
2025年11月現在の配置

ジャングルジム
ど1…動物の象形遊具(キリン)
ど2…動物の象形遊具(カバ)
ど3…動物の象形遊具(ヒツジ)
ど4…動物の象形遊具(ウシ)
ど5…動物の象形遊具(ラクダ)
ど6…動物の象形遊具(トラ)
ど7…動物の象形遊具(ライオン)
ど8…動物の象形遊具(シマウマ)
ど9…動物の象形遊具(クマ)
ど10…動物の象形遊具(リス)
ど11…動物の象形遊具(ワニ)
ど12…動物の象形遊具(カメ)
A…ステップ遊具(20個)※大きい太陽の円を含めた数
B…ステップ遊具(3個)
C…壁画「まえへ」
D…壁画「みんなでうたを」
地…地蔵堂


(2025年11月) カバ、キリン、手前はステップ遊具 南の方向

(2025年11月) カバ、キリン 西の方向


(2025年11月) 奥にヒツジ、左にウシ、右にラクダ 北西方向

(2025年11月) 奥にシマウマ、左にライオン、右にトラ 南東方向


(2025年11月) ウシ、ラクダ

(2025年11月) シマウマ 奥にライオンとトラ
さらに奥にカバとキリン 西の方向


(2025年11月) 象形遊具、ステップ遊具、ジャングルジム 南西方向

(2025年11月) 象形遊具、ステップ遊具、ジャングルジム 北東方向


(2025年11月) 手前はカメとワニ 奥はリスとクマ

(2025年11月) 中庭 南東方向 奥にトラとシマウマ


(2025年11月) 壁画「まえへ」

(2025年11月) 壁画「みんなでうたを」




養正公園の南に位置する市営住宅で、京都市の資料によるとこの12棟は1976年度竣工です。東には11棟、北東には13棟、西には叡山電車の線路があります。

公園ではありませんが、普通の公園には2、3体しかいないような象形遊具の動物が12体もいます。建物内南西の1階部分ではカバとキリンがステップ遊具(19個のグーチョキパーのステップと、中心に大きな太陽の顔)のほうを向いています。カバは小松原公園、キリンは13棟壬生檜公園にも同じ形のがいます。建物内南東の1階部分ではヒツジとウシとラクダが南向き、トラとライオンとシマウマが北向きで6体が向かい合っています。うち4体は13棟にもおり、ライオンは楽只公園、ラクダは馬場公園にもいます。建物の外の西側には、また別の4体がおり、そのうちクマは13棟にもいます。

市営住宅12棟と13棟の動物たちに触れていると、質感の違いがあることに気づきました。どちらも表面はつるつるして滑らか(ジャングルジム近くの4体はざらざら)なのですが、12棟のは軽くたたくと岩のように硬く重厚な感じがするのに対し、13棟のはプラスチックのようなあるいは中に空洞が含まれるかのようなやや軽めの音がするのです。全てがそうなのかは不明ですが、何体かずつ試したところその違いがありました。塗装による差もあるかもしれませんが、表面の傷のつき方もやや違うので、あまり鮮明ではありませんが参考程度に写真で比較してみます。
  左は13棟、右は12棟のラクダ
  左は13棟、右は12棟のウシ

壁画は2枚、11棟13棟にも2枚ずつで合計6枚あります。12棟のものは壁画の題名とともに「養正小学校児童原画 1975」と記されており、このマンションとほぼ同時期に作られたことがわかります。

キリンとカバの間には、過去には何か設置されていたような跡があります。それ以外は概ね当初から現在のような姿だったのではないかと思われますが、詳細は不明です。そしてこの12棟自体は、2021年の京都市「養正市営住宅団地再生計画」によると、2029~2030年度に除却(取り壊し?)の予定になっています。


(参考資料・参考サイト)
京都市発行の公園関係資料、住宅地図、国土地理院地図・空中写真
OpenStreetMap、Google ストリートビュー、Google Earth



文章の記述日:2025年11月30日
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